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みんなが科学を好きになるのがいいのかというと、それもちょっと違うと思うんです。逆説的ですが「私は科学が嫌い」と言えるようになることも必要なんじゃないかと。たとえば、私はヘビメタは嫌いだけどクラシックは好きとか、サッカーは嫌いだけど野球は好きとか、みんないろんな分野について好き嫌いを表明するでしょう。「嫌い」というのは食わず嫌いじゃなくて、何らかの理由がある「嫌い」。そういう普通の好き嫌いを今、科学についてはほとんど誰も言わない。
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二つ折り版20巻では決して革命を起こせない。30スーで持ち歩ける小さな本こそ恐るべきだ。もしも福音書の値段が銀貨20枚もかかるならば、キリスト教は決して成立しなかっただろう。
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なぜ「心」が「技術」よりも必要か?
-受け手の心的変化、行動の変化を引き出すことを目的とするのがサイエンスコミュニケーション
相手に何か変化を起こさないと意味がない。
正確な情報に多く触れることが良いわけではない。(イタリアでの調査;「たくさんの情報に触れていること」と「正確な知識を所持していること」との間に相関はない。……「正確な情報を所持していること」と「遺伝子組み換え食品やバイオテクノロジーに対する肯定的態度」との間にも相関がみられない。「科学コミュニケーション」113p)
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君は、確信犯としてその境界を探りながら、あなたなりの解をつくろうとされていることを、こちら敬意をもって拝見しとるんですよ。ただ、孤立するとドン・キホーテになっちゃう。
(中略)
麻理香ちゃんの獅子奮迅が、独走や、孤立にならないために、貴女をとめたり、スピードを落としたりする以外の方法で、きちんとサイエンスコミュニケーション全体や、学問の世界にアンカリングするっていうことが、僕ら全体にとって必要なんだと思っております。
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今日の成果を見まわすとき、人間がもっているはずの驚くべき可能性にひき比べ、実際の成果のあまりな貧弱さに、僕らはみな情けなくなってしまいます。昔の人々は悪夢のような時代にあっても、未来への夢を決して捨てず保ちつづけてきました。そしていまその未来に生きる僕たちは、昔の人の夢をしのぐようなことも数多く達成してはきましたが、一方、現在の夢の大半はいろいろな意味で、やっぱり過去の夢そのままなのです。
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コミュニケーションの定義の詮索が必ずしも生産的でないように、科学技術リテラシーの定義もよりよき科学コミュニケーションをさぐるに役立てばよく、統一的定義にこだわりすぎると、かえって紛糾する。
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ミラー(J.D.Miller)は、(1)科学研究とは何か、(2)実験の性質、(3)確率、(4)エセ科学の見分け方などを伝えるべきこととして指摘する。
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科学技術リテラシーを有する人とは、科学・数学・技術は相互に依存する企てであること、それらには強みとともに限界も存在することに気付いていて、カギとなる科学概念や原理を理解しており、自然界に親しみ、自然の多様性とともに自然の統一性を認識し、科学知識や科学的な考え方を個々人あるいは社会の目的のために使いこなせる人のことをいう。
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鎌形赤血球についてわれわれはかなり認識を深めているが根本的治療法はいまだ存在しないし、日々ジェット飛行機が各地を飛び回っているが、なぜ飛行機が空を飛べるかについの十分な理論・認識を全員が共有しているわけではない。
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本来、科学とは自然法則の解明や自然に関する知識の獲得を目指す営み、つまり自然の認識であり、一方技術は自然の加工・改変を旨とする活動である。自然を認識できたからといって加工できるわけでもなければ、自然を加工できるたからといって認識できるわけでもない。
(中略)
科学と技術は元来別物であり、歴史的にも長い間両者はほとんど接することがなかった。 両者の接近がみられるようになるのは16世紀であり、密接な関係をもつようになるのはやっと19世紀の半ばに至ってのことである。その頃になると自然科学の法則の解明に基づいた自然の改変が可能になってくる。ここに科学と技術が渾然一体となった科学技術が出現する。科学と科学技術の境は半円としないし、科学と科学技術も明確に区別することはできず、科学と科学技術と技術は連続した活動の観を呈してくる。
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